友人が大阪市内から東大阪に引っ越したこともあってこれまでとんと縁がなかった東大阪を友人に誘われるまま散策する機会を得た。
そこで、第6号は「東大阪特集」とすることにした。さすがに都心を離れると、懐かしさを覚える暮らしはいたるところに、ごく当たり前のように残っていて正直、好奇心遺産に登録したいものがてんこ盛りだった。
今回の目玉の「森平蔵屋敷」はもちろんのこと、菱屋西、横沼には大阪市内では見られない風景がそこかしこにあった。中でも永和の公設市場界隈なんかは、そのまま残して行けるなら、或いは、この町並みの価値を理解できる若者達が集まってきて、その若いチカラで工夫を尽くせば、間違いなく人を呼べる町並みとして東大阪の名所になれると確信する。しかし現実は甘くない。遠からず再開発の波に飲み込まれて行くのだろう。土地を手放し、薄っぺらなマンションが建ち並ぶのだろう。育った土地への愛情はどこに消えたのだろう。残念なこと、この上ない。

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