たまたま百円ショップで買ってきたオモチャをいたく気に入った朗太は、これを目の前にぶら下げるだけで、狂喜乱舞して遊んでくれた。とはいえ、買ってきたオモチャの中で気に入ってくれたのはこれくらいのもので、他の三つには何の関心も示さなかった。「これなら喜ぶぞ」と思いながら買ってきたオモチャなのに、当の朗太に通じないとは悲しい限りだ。高価なものではないけれど、「ほぼ無視!」の結末はけっこう心に痛い。今のところ二割五分の打率というところか。

我が家に来て3日目になると、ずいぶんとリラックスしてきたようで、仕事部屋に入ってきて上へ下へ歩き回った。時には猫じゃらしなんかで遊んでやったり、ふわふわの毛並みをなでてやったり…。
やがてベッド、チェストを伝わって仕事机の上にやってきた朗太は、なぜかモニターと壁とのわずかなスペースに興味を示し、頭を突っ込んではケーブルを突いたり、噛んだりしていた。何度かそんなことを繰り返していると、ある日の午後、そこに潜り込んで丸くなってしまった。はじめは居心地が悪い気配もしていたのだが、やがて落ち着いてきて、いつの間にかすっかり寝入ってしまった。

長い毛がクッションとなるのだろうか、こちらが案じることもなく、段差やケーブルをものともしないのである。

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