タイの空気感「ホアヒンを行く」

マレー半島を南下して、たどり着いたリゾート地、ホアヒン

バンコク国際空港からマレー半島を南に下って車で2時間半。タイ湾に面した田舎町、それがホアヒンだ。広いタイ湾に面して恐ろしく長ーい砂浜が続いている。そんなホアヒンは南北に鉄道と平行して大通りが貫き、東西にいく筋かの通りが交差しているこぢんまりとした町である。
ホアヒンにはリゾート客を目当てにした土産物屋もたくさんあるし、トゥクトゥクと呼ばれる3輪タクシー商売なども観光客で成り立っているのだが、何かしら町全体に観光客を当てにしない人々の暮らしがしみじみとしているように思えてならない。特に大通りの西側は「気まぐれな観光客など眼中にはないぜ」的な空気に満ちていて、明らかに観光客相手のポストカードを店頭に並べておきながら、店の主人はテレビドラマに夢中で、声をかけても振り向きもしない有様なのだ。もともとタイ王室にゆかりのある町のせいで、品の良さがあると聞かされてはいたが、客に媚びないにもほどがある。

というよりヤル気そのものに問題があるような気がしないでもない。
そんなホアヒンではあるが、ヒルトンやハイアットといった著名ホテルが建ち始め、のどかな田舎町の雰囲気は大きく変わろうとしていた。それにしても高層でどデカイ建造物が、ホアヒンという町にとって「ヒジョーに目障り」に感じたのは私だけだろうか。よそ者が身勝手を承知で言わせていただくなら、町の発展などはそこそこに、何とかこののどかさを維持していただきたいものである。

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